大橋 郁がお届けする『KIND OF JAZZ』。
うろたえず、媚びない。
そんなジャズにこだわる放浪派へ。
主流に背を向けたジャズセレクションをどうぞ。
大橋 郁
松井三思呂
吉田輝之
平田憲彦
Boogie Woogie Trio Pete Johnson, Albert Ammons, Meade Lux Lewis キャロルやダウンタウンブギウギバンドといった日本のロックを聴いていた高校生の耳には、まるでロックンロールバンドをソロピアノでやっている感覚。それほど攻撃的で暴力的な音だった.....(大橋 郁) 【本文へ】 |
It's Time Jackie Mclean 今こそ、この瞬間に(It's Time)と新しいMcleanを打ち出す姿勢。Charles Tolliverは閃きあるソロで後年Strata-Eastレーベルを設立する心意気を垣間見せ、Hancockが個性的なソロを展開....(松井三思呂) 【本文へ】 |
Woody III Woody Shaw ナヴァロ、ブラウン、モーガンと続く伝統に立った上で、独自のスタイルを加えた。アップの曲では強く疾く正確、スローな曲では憂愁感をたたえ温かみがある。全員が一丸の演奏をしている....(吉田輝之) 【本文へ】 |
AN HISTORIC RECORDING EVENT Louis Armstrong & Duke Ellington マスターがプレイボタンを押す。信じられない音が出てきた。力強いピアノは重く泥臭い。ベースはうなり、ドラムがねちっこい。スウィングではない、モダンでもない、まるでブルースバンドだ....(平田憲彦) 【本文へ】> |
NEWPORT IN NEW YORK 72 Various Artists ジャムセッションの楽しさを知りたいならこれ、というノリノリのセッションアルバム。鳥肌がたつほど感動したLo-Slo Bluze。ロウダウンな超スローでファンキーなブルースだ。白眉はNow's the Timeか....(大橋 郁) 【本文へ】 |
Phil Woods Various Albums 4人の中でフィル・ウッズが最も若く、録音当時25歳であった。一番左の小鳥だけ残りの3羽から少し距離を置いているように見え、これがウッズかなと考えてしまう....(松井三思呂) 【本文へ】 |
Battle Royal Sil Austin vs Red Prysock シル・オースティン?レッド・プライソック?知らんな〜、と思いつつも「バトルロイヤル」というタイトル、ふてぶてしい顔を見て、これはテナーバトルではなくホンカーの闘いだと直感した....(吉田輝之) 【本文へ】 |
I've Got a Big Fat Woman Treme Brass Band 底抜けに明るいトーン、ガチャガチャうるさいくらいの猥雑さ、これがジャズの原点のひとつなんだと納得してしまった。歩きながら演奏し、時には歌が入り、トランペットは四方八方サウンドを撒き散らす....(平田憲彦) 【本文へ】 |
City Gates George Adams - Don Pullen Quartet ジョージ・アダムスの雄叫びやドン・プーレンの叩き付ける奏法は、アバンギャルド志向ではなく、ルーツに思いを込め演奏する間に激情が高まり、ほとばしった結果に思える....(大橋 郁) 【本文へ】 |
The Bridge Sonny Rollins 忽然と姿を消した。掃除夫で生計を立て、酒と煙草を断ち、ヨガやバラ十字会で精紳鍛錬を行いながら、マンハッタンとブルックリンを結ぶウィリアムズバーグ橋でサックス練習を日課とした...(松井三思呂) 【本文へ】 |
GENTLE NOVEMBER 武田和命 伝説からくるハードイメージに大きく反し、想起するのはコルトレーンのバラードだ。いかに小さく、弱く、狭く吹くかをこころがけて演奏したのではないだろうか。それは強く広い世界に直結していた...(吉田輝之) 【本文へ】 |
At The Village Vanguard The Great Jazz Trio ビートは店を揺さぶり、バスドラは地響き。ハイハットは空気を切り裂き、緊張感と重たいリズムが空間を変容させていく。トニーのドラムサウンドに包まれ、ビートの波に飲み込まれた...(平田憲彦) 【本文へ】 |
Everyone's Wrong But Me Ella Fitzgerald まるでSavoy Ballroomにいるような気になる。スイングする心を、最初の師Chick Webbから10代の時に教わり、大切に歌い続けた。だから、彼女の唄い方は終生変わることはなかった...(大橋 郁) 【本文へ】 |
Live At The Village Vanguard Michel Petrucciani 声高に会話していた初老の白人男性2人もステージに釘付けになっていた。その容姿が与える先入観を笑いとばすように痛快な演奏を繰り広げ、アンコールが終わった時には、ウェイトレスは涙を浮かべていた...(松井三思呂) 【本文へ】 |
Money Jungle(前編) Duke Ellington ベースが唸りをあげるとスピーカーのコーン紙が異様なほど振動している。ドラム、そしてピアノの「ドギャン」が来る。何かとんでもないモノを聴いてしまった。恐怖の大王エリントンがそこに...(吉田輝之) 【本文へ】 |
Candy Chet Baker エロス、変幻自在なトランペット。ストイックにファンクを刻むベース。ピアノはチェットの猥褻さを助長する。息苦しく愛に飢えたようなアドリブが延々と繰り広げられる美しい闇のビート...(平田憲彦) 【本文へ】 |
Night Train Oscar Peterson 「ナイト・トレイン」は黒人にとって自由への手段だった「地下鉄道」を意識したのではないか。「自由への讃歌」は、無数の仲間や先祖たちへの鎮魂歌なのではないだろうか...(大橋 郁) 【本文へ】 |
Nuits De La Fondation Maeght, Vol1 Albert Ayler 迷いがなく、肩の力が抜けていることはアルバムを通して一貫した空気感であり、中上健次の名著「破壊せよと、アイラーは言った」とは違うアイラーが、ここでは躍動している...(松井三思呂) 【本文へ】 |
Money Jungle(後編) Duke Ellington エリントンは、合衆国は「差別のはびこる時代遅れで、飛び出しナイフが行きかう危険で、金に支配された国」だと言いたかったのではないか...(吉田輝之) 【本文へ】 |
Moodsville 9 Tommy Flanagan メロウ、スウィート、スウィンギー。そしてブルージーという穏やかな演奏。多彩なアドリブはサイドメンの名手として多くの天才たちと共演してきた切れ味するどい演奏...(平田憲彦) 【本文へ】 |
One For Fun Billy Taylor 上品に弾き込み、歌心溢れる。タッチは華麗で優雅、完璧なテクニックは曲の美しさを引き出すための道具として使う。知性を感じ、ビリーの人柄が滲み出ている演奏...(大橋 郁) 【本文へ】 |
Nuits De La Fondation Maeght, Vol2 Albert Ayler 「癒しのヒーリングスポット」がブームとなっているが、スピーカーの前で正座し、瞑想してみてほしい。心から癒されることを保証する。涙腺を刺激するに充分な名演...(松井三思呂) 【本文へ】 |
Motor City Soul Father Tom Vaughn 1967年2月にデトロイトで吹き込まれたピアノトリオによるライブ。リリカルさとソウルフルさが一体となった独自スタイルで、わかりやすく大衆的な面を持つ一方、高踏的でマジカルな演奏...(吉田輝之) 【本文へ】 |
Mr. Rhythm Freddie Green フレディー・グリーン唯一のリーダー作。ソロを取るわけでもなく、自作曲で埋め尽くしているわけでもない。淡々とリズムに徹するように見えて、なくてはならないグルーヴを生み出す要となっている...(平田憲彦) 【本文へ】 |
Live from the Showboat Phil Woods 1977年の第20回グラミー賞で最優秀ジャズ・グループを受賞した楽しさ溢れる大傑作。迷いがなく、吹っ切れたソロとでも云うべきか、メロディアスな天衣無縫のアドリブ...(大橋 郁) 【本文へ】 |
Dizzy Atmosphere Lee Morgan, Wynton Kelly, etc ウィントン・ケリーのピアノで幕を開ける。テーマのメロディも弾かず、いきなりのソロを飛ばしまくる。続いて4管ユニゾンでリフのテーマが鳴る。このゾクゾク感はハードバップの快楽、醍醐味...(松井三思呂) 【本文へ】 |
In The World(前編) Clifford Jordan 1972年にリリースされた“幻の名盤”。「ジャズ喫茶の名盤」「スピリチュアルジャズの大傑作」「70年台ジャズの金字塔」「CD化されていない最後の傑作」とすごい評判を取った...(吉田輝之) 【本文へ】 |
Feeling is Believing & Campus Concert Erroll Garner フランスで「40の指を持つピアニスト」、他の欧州の国では「ピアノのチャップリン」「ピアノのピカソ」と云われるエロール・ガーナー。ルーツの一つストライドピアノ風の強烈な左手も忘れられない...(大橋 郁) 【本文へ】 |
Journey To The One Pharoah Sanders ファラオ・サンダース生涯の大傑作。鉄壁のリズム隊とお洒落な女性コーラス、テナーが唸り、エディ・ヘンダーソンのフリューゲルホーンが絡む。このグルーヴは余人をもって代え難く、今もフロアを揺らしている...(松井三思呂) 【本文へ】 |
In The World(後編) Clifford Jordan 自主制作に近い形で1969年に吹き込むがレコード化ならず、その後ストラタ・イーストで1972年にレコード化、盟友エリック・ドルフィーに捧げられた。歴史的名盤ではない。しかし奇跡の作品といいたい...(吉田輝之) 【本文へ】 |
At the Blue Note: The Complete Recordings このライブを心から楽しむ方法は、大きな音で一気に全てを通して約7時間、ぶっ通しで聴くこと。体験したことのない音楽世界を堪能できる。演奏者と聴衆の三日間の人生を、自分の人生と重ね合わせる...(平田憲彦) 【本文へ】 |
Concert By The Sea Erroll Garner 最後までノリノリの決定的名演。JAZZレコードが10枚もない頃から何度も癒してくれた。もちろん、私だけの秘蔵盤ではなく天下の名盤として多くの人に愛されてきた。『Autumn Leaves』は白眉...(大橋 郁) 【本文へ】 |
Fuego Donald Byrd 饒舌さはなくシンプル、ロングトーンで表現される歌心。レックス・ハンフリーズのシンバルに導かれた“炎”のようなテーマの後、先発ソロのバードに引き続いて、マクリーンの登場...(松井三思呂) 【本文へ】 |
At Stratford Shakespearian Festival Oscar Peterson ギターのドライブ感のすごさは表現しがたいレベルだ。ベースは豪快にスイングし、走りがちとなるピーターソンとエリスを支えている。ピーターソンのギタートリオ時代の最高傑作...(吉田輝之) 【本文へ】 |
Jumpin' with Al Al Casey 鋭いソロとザクザク刻まれるストロークが心地よい。ジャズギターはエレキが主流だが、アル・ケイシーはアコギ。しかもスティール弦。タップの靴音も軽快に、心はほどけていく...(平田憲彦) 【本文へ】 |
Nina Simone and Piano Nina Simone ニーナのピアノから、アーシーでファンキー、生まれ育った南部やゴスペルをベースとした黒人音楽そのものを感じる。遠いルーツであるアフリカを...(大橋 郁) 【本文へ】 |
GRIFF & LOCK Eddie "Lockjaw" Davis & Johnny Griffin 「ケルン・コンサート」にハマっていた。透明感を持ったピアノが素晴らしく、それをパラゴンというスピーカーの王様が再生してくれる。しかしマスターは軽くいなすように、「その前にこれも聴いてみて」...(松井三思呂) 【本文へ】 |
UP, UP AND AWAY(前編) Sonny Criss 「ソニー・クリスが自殺した」と聞いたのは三宮のジャズ喫茶「木馬」だった。1977年11月だ。クリスのことを調べていて、突然過去の記憶が戻り、少し違うことに気付いた...(吉田輝之) 【本文へ】 |
Deep Blues Collection Various Musicians 40回目キリ番は、いつもと違った趣向でセレクト。題して『ディープ・ブルース・ジャズ大会』。洗練されていない泥臭いブルースをやっているジャズである...(平田憲彦) 【本文へ】 |
Basie in London Count Basie 1980年3月20日、初めて生でカウント・ベイシー楽団を聴いた。ブッチ・マイルスのドラム、フレディー・グリーンのギターに支えられ、ベイシーの小気味よいピアノをバックに、一糸乱れず完璧な演奏...(大橋 郁) 【本文へ】 |
Rhythm And Blues WORLD SAXOPHONE QUARTET 6つのカバー曲を聴いてほしい。てらいもなく痛快に吹ききっている。あっけらかんとかっこ良く。大衆音楽的で芸能的であるものも、良いものは良いとする潔さ...(松井三思呂) 【本文へ】 |
UP, UP AND AWAY(後編) Sonny Criss シダ・ウオルトンのピアノとタル・ファーロのイントロからソロに続き、ピアノの後一気加勢に吹き切ってしまう。「上へ、上へ、そして遠くに」。「どうだ、これがクリスだ」と叫びたくなる...(吉田輝之) 【本文へ】 |
Don't Go To Strangers Etta Jones 聴けば聴くほど、ヴォーカルがサックスの音に近い感触であることがわかる。鼻にかかった声質と、伸びのある渋めの歌声がサックスのトーンに近いからかもしれない...(平田憲彦) 【本文へ】 |
Live at Jimmy's Michel Legrand 映画音楽風、ボサノバ風、ジャズ風、ワルツ風、様々なスタイルで楽しませ、最後はサーカス風で大胆に。こんな発想は、モダンジャズという枠組みからはなかなか出てこない...(大橋 郁) 【本文へ】 |
Village Vanguard Live Collection(Part 1) Tenner Saxophone Side ヴィレッジ・ヴァンガードに絞って4枚のアルバムを取り上げることにした『Village Vanguard Live Collection(テナーサックス篇)』。最初の2枚は...(松井三思呂) 【本文へ】 |
At St George Church(前編) Ralph Sutton 明るい表通り(On The Sunny Side Of The Street)より暗い裏通り(The Dark End Of The Street)をうろついている。何気ない通りが、とんでもない通りであることがわかり感嘆してしまう...(吉田輝之) 【本文へ】 |
Spring Tony Williams アルバムジャケットに惹かれた人も多いはず。混沌、曖昧模糊を面白がれるなら、4曲目の美しいメロディにたどり着ける。マイルス・クインテットと同時代だからといって気軽に聴いてはいけない。まったく違う音空間へ...(平田憲彦) 【本文へ】 |
Piano Trio on 8th note rhythm Collection Various Musicians 4ビートが当たり前のジャズのアルバムを聴くうちに、突然8ビートが鳴り渡ると、幸せ中枢を刺激され、ダンシングムードに包まれる。今回は、8ビートのジャズピアノトリオというテーマに絞って紹介したい...(大橋 郁) 【本文へ】 |
Village Vanguard Live Collection(Part 2) Tenner Saxophone Side 歓びに満ちた音楽。優しさにあふれた音楽である。「真実は行進してやってくる」に込められたパッションが、6人の全力疾走フリー・インプロヴィゼーションで表現される...(松井三思呂) 【本文へ】 |
At St George Church(後編) Ralph Sutton ピアノタッチは美しく粒だち、一音一音が揺れている。ウォーラーのスイングジャズのウキウキ感を継承し、ユーモアの奥にくるまれた高い芸術性を発展させた人といえよう...(吉田輝之) 【本文へ】 |
Adam's Apple Wayne Shorter ワンホーンカルテットというフォーマットを生かし切ったショーターの傑作アルバム。多くのナンバーがブルースで、ショーターらしい幻惑感あふれるブルースを楽しめる...(平田憲彦) 【本文へ】 |
Baseball and Jazz in US Various Musicians ニグロリーグなる黒人野球の世界で活躍したサッチェル・ペイジという人物に、長らく惹かれていた。今回は、アメリカが生んだ二つの偉大な創造物、野球とジャズについて書きたい...(大橋 郁) 【本文へ】 |
The Sextet Lennie Niehaus パーカーとは正反対、さわやか系でガッツリさは全くない。休日の午後、缶ビール片手に管楽器を楽しみたい時には、これに勝るものはない。聴き終わると、美味しい蕎麦を食べた後のような清涼感に包まれる...(松井三思呂) 【本文へ】 |
LIVE! Jack McDuff 不穏な空気。パワー全開、何か怪しげなものが歩いて向かってくるようなベースラインなのだ。そのただならぬムードの根源はドラムのジョー・デュークスにある...(吉田輝之) 【本文へ】 |
Marsalis Standard Time, Vol.1 Wynton Marsalis 『スタンダードを演奏するとは、伝承素材を再構築して曲の本質をえぐり出すことだ』というような主張すら感じさせる。スタンダードをやっている大勢のジャズミュージシャンに対するアンチテーゼ...(平田憲彦) 【本文へ】 |
Great Connection The Oscar Peterson Trio 「ソフトウィンズ」でのダイナミックな演奏は分厚いハーモニー。これ以上ゆっくり出来ないくらいスローでレイジーに始まりながら、途中から倍テンポで圧倒的にファンキーでブルージーな演奏に変化...(大橋 郁) 【本文へ】 |
Bottoms Up Illinois Jacquet 「ボトムズ・アップ」は「フライング・ホーム」のコード進行のジャケー・オリジナル。ハリスのイントロに導かれ、おとなしくスタートするが、やがてホンカーの博覧会状態、威風堂々...(松井三思呂) 【本文へ】 |
Live at Yoshi's Pat Martino 1976年に脳動脈瘤で倒れ、1980年に手術を受けるが、自分の両親の名前の他全てを忘れてしまう。ギターはもちろん、自分が何者かも。36歳で自分が自分であることの全てが根こそぎ、どこかにもっていかれた...(吉田輝之) 【本文へ】 |
Musings of Miles Miles Davis 『Will You Still Be Mine?』って曲、もとは歌らしいけど、『あり得ないことが起こっても、あなたは私の人でいてくれるの?』という意味を彼女は知っていたのかもしれない...(平田憲彦) 【本文へ】 |
Bouncing with Bud Bud Powell パウエルの素晴らしさはブルーノートやヴァーヴ時代だけではない。往年の演奏と比べるのでもない、全盛期を過ぎて録音されたものである等ということとは全く無関係に素晴らしい内容だ...(大橋 郁) 【本文へ】 |
Various Albums Zoot Sims 「ラヴァー・カムバック・トゥー・ミー」からKO。多くのミュージシャンが演っているが、このアル&ズートの演奏に対抗できるものは、エド・サリバン・ショーのザ・ピーナッツだけだと思っている...(松井三思呂) 【本文へ】 |
Lament for Booker Ervin Booker Ervin インスピレーションが湧いて止まらなくなった演奏ではない。笑われてもばかにされても絶対に吹き続けるという演奏だ。魂の奥底から、わけのわからないものが突き上げてきた演奏なのだ...(吉田輝之) 【本文へ】 |
Fine and Mellow Billie Holiday 典型的な12小節ブルース、味わい深いボーカル。歌われているのは、男に蔑まれている女ではない。もっと根源的な男女の関係性。それが、このタイトルに現れているのである...(平田憲彦) 【本文へ】 |
All Star Band at Newport '78 Lionel Hampton 「フライングホーム」は楽団のテーマソングのような曲で、サックス陣が順々にソロを回す。ペッパー・アダムスのバリトンや、チャールス・マクファーソンのアルト、アーネット・コブのテナーが熱狂的に...(大橋 郁) 【本文へ】 |
The House Of Blue Lights Eddie Costa これ持ってへんかったら、買っといた方がエエで。おどろおどろしいねん。まあ、『ウルトラQ』の最初ちゅう感じよ!妖怪の館みたいなデザインで面白そうだし...(松井三思呂) 【本文へ】 |
DO SOMETHING! 〜神戸からの祈り〜 板橋文夫 演奏が激してくると板橋さんは拳骨で鍵盤を叩き、押さえたまま横すべりさせる。ピアノの前に座った女の子二人が口をあけ目を丸くしているのが実におかしい。世界最高のピアノトリオと確信した...(吉田輝之) 【本文へ】 |
In My Element Robert Glasper ヒップホップの空気だ。裏道、脇道、暗がりに潜むサウンド、しかし破滅的ではない。強いていえば優雅でエレガント。だがデートのBGMにはなりそうもない...(平田憲彦) 【本文へ】 |
The Best of Sammy Davis Jr. Live Sammy Davis Jr. 消えていった無数の同胞である「ミスター・ボージャングルズ」。サミー自身が「ミスター・ボージャングルズ」の後継者の一人であり、その遺産を継いでいる...(大橋 郁) 【本文へ】 |
Rah Mark Murphy 「ドゥードゥリン」はリラックスした歌いぶりで、一杯飲みながら歌っているジャズクラブのライブのようだ。これだけ歌のうまい人にこの名曲、お酒のアテとしても最高...(松井三思呂) 【本文へ】 |
Two Sides of Jack Wilson Jack Wilson 「ONCE UPON A SUMMERTIME」は1962年にブロッサム・ディアリーが歌いヒットした。しかし、僕にとってこの曲のベストは、ジャック・ウィルソンのヴァージョンだ...(吉田輝之) 【本文へ】 |
Session on 5th April, 1960 Lonnie Johnson ブルースとジャズを繋ぎ、20世紀初頭に誕生し、脈々と受け継がれてきた豊饒なアメリカンミュージックが、どれほど輝く表現であるかを物語る...(平田憲彦) 【本文へ】 |
Live In Paris Dee Dee Bridgewater ストレートでパワフル、パリの聴衆に温かく受け入れられていると感じていることが、伸びやかな歌から伝わってくる。パンチの効いた流れるようなドライブ感...(大橋 郁) 【本文へ】 |
A Love Supreme John Coltrane 1964年の晩夏、書斎に閉じこもり、「組曲」を完成させる。『至上の愛』については語り尽くされている感があるが、超名盤でもいまだに何かを発見できる。ジャズの奥深さである...(松井三思呂) 【本文へ】 |
The Kerry Dancers(第1回) Jonny Griffin レコードの音だけが聞こえる。サックスのワンホーンだ。この曲は知っている、しかし曲名が思い出せない。随分長く感じられたが実際は数分だったと思う。肩をたたかれて顔を上げる...(吉田輝之) 【本文へ】 |
It's About Time Najponk 真っ黒けなアルバム。フェンダーローズとハモンドB3、ドラムという変則的というか変態的なトリオ編成。出てくる音は思いっきりブルースでゴスペル、そして紛れもないジャズ...(平田憲彦) 【本文へ】 |
Spirituals David Murray ソロはフリーキーに広い音域を行ったり来たりする。うねるフレーズが何処までも伸びていく。アタマの中はどうなっているのだろう、と思ってしまうくらい自由なソロ...(大橋 郁) 【本文へ】 |
銀巴里セッション 新世紀音楽研究所 「ジャズ・アカデミー」と称する演奏家集団(金井英人、高柳昌行、富樫雅彦、菊地雅章)に「銀巴里」は演奏の場を提供。日野皓正、山下洋輔、鈴木勲、中牟礼貞則、稲葉国光などを加えた「新世紀音楽研究所」...(松井三思呂) 【本文へ】 |
The Kerry Dancers(第2回) Jonny Griffin 手もまだ握っていないんでしょ、気にすることは全然ないわ、と慰めているのか苛めているのかママは言った。10年後、勤めていた会社がつぶれ、また東京を離れることとなった...(吉田輝之) 【本文へ】 |
Fight Against Babylon New Zion Trio ジャマイカン・ダブ・ミュージックがジャズになるとこんなに気持ちがいいのか。ローズのふわふわしたサウンドやアンビエントなアコースティックピアノ、ドラムとベースが抑制されたレゲエビートを刻むかっこよさ...(平田憲彦) 【本文へ】 |
慕情 菅野邦彦トリオ+1 映画の主人公に成りきったような感情移入を感じる。一旦波に乗ったらぞくぞくするくらいスイングするピアノ。和ジャズの代表的な名手による決定的名演、至福の一枚...(大橋 郁) 【本文へ】 |
We Insist!(前編) Max Roach ナット・ヘントフはダウンビート誌を去った後、ヴィレッジ・ヴォイスのコラムを担当、辛口の政治評論を50年間続けるなど、ジャーナリスト、小説家として名声を得ていく...(松井三思呂) 【本文へ】 |
ファンキー!登場 白木秀雄 クインテットは松本、福原、世良のソロから白木のソロへと続く。火の吹くような演奏だが、白木のドラムは震えがくる凄さだ...(吉田輝之) 【本文へ】 |
Talk To My Lady Gene Russell ジーン・ラッセルの転がるエレピは昇天しそうな鍵盤さばき。うねるヘンリー・フランクリンのベース。リズム隊を逸脱してどっちがソロを弾いているのか分からない...(平田憲彦) 【本文へ】 |
Dark Beauty Kenny Drew ゴリ押しピアノ。対話的インタープレイのトリオではない。ピアノのダイナミックな表現をより分厚くし、ダイナミックでワイルドに聞こえさせるドラミングとベースワーク...(大橋 郁) 【本文へ】 |
We Insist!(後編) Max Roach アタマからヨハネスブルグ!ローチはこう言っている。まずアフリカを心に持つべきで、次にアメリカ合衆国、それから他の国々に心を向けるべきだと...(松井三思呂) 【本文へ】 |
Katanga Curtis Amy & Dupree Bolton 『カタンガ』はコンゴの州。音はデカくて率直で、時に聴く者が何も考えられなくなる程生々しい。彼が唇をトランペットにつけると、誰もが聴くしかない...(吉田輝之) 【本文へ】 |
Jo Jones Trio Jo Jones アドリブに突入したとたんパパ・ジョーのブラシが炸裂。砂をかき回すようなうねりと分厚く拡張感あふれるプレイ。続いて、あらゆるドラム部位を駆使したパーカッシブな万華鏡...(平田憲彦) 【本文へ】 |
'Round About Midnight Miles Davis 威張らず、どや顔をせず、黙って包み込むピアノ。色気が立ち上る音色を持つピアニスト、レッド・ガーランドの起用によって、マイルス・ファースト・クインテットのサウンドは完成した...(大橋 郁) 【本文へ】 |
Pit Inn Cedar Walton 無限に繰り返されるのではないかと錯覚するリフ、キャッチーなテーマ。新宿「ピット・イン」に詰めかけた観客(村上春樹氏もその一人であった)も、期待を超える快演に驚いている...(松井三思呂) 【本文へ】 |
Fabulous Slide Hampton Quartet
Slide Hampton ワンホーンとは思えない分厚さで吹くハンプトン、ペデルセンのベースが地鳴りをあげる。キューンは首を絞められたニワトリのような奇声を上げ、抑制のきいたフィリー・ジョーはバックでも叩きまくる...(吉田輝之) 【本文へ】 |
Havin' Myself A Time Kim Parker どこかで耳にした名前だ。キム、そしてパーカー。ケニー・ドリュー・トリオをバックにした女性ジャズボーカルをたっぷり楽しめるこのアルバムは、さながらワンボーカル・カルテット...(平田憲彦) 【本文へ】 |
Live At Jazzhus Montmartre Various Artists 「カフェ・モンマルトル」はヨーロッパの「ヴィレッジ・ヴァンガード」と呼ばれる。欧州と米国のミュージシャンは、影響を受けたり与えたりしてきた。その実況録音からアルバムを選んでみた...(大橋 郁) 【本文へ】 |
A Night At Boomers,Vol.1 Cedar Walton グリニッジ・ヴィレッジのブリーカー・ストリートで、71年から79年まで営業したライヴハウス、ブーマーズ。当時シダー・ウォルトン・トリオはハウスバンドだった...(松井三思呂) 【本文へ】 |
Jazz Giant
Bud Powell スペイン語「UN POCO LOCO」は「ちょっとお馬鹿さん」と訳されることもあるが、LOCOというのはFOOLやSTUPIDではなくINSANEに近く「ちょっと正気じゃない」、実際、パウエルの演奏自体「ちょっと正気じゃない」のだ...(吉田輝之) 【本文へ】 |
Bird Symbols Charlie Parker ジャズの巨人にしてアドリブの天才と言われるパーカーは、カバーされる事が多い割に実際に聴かれる頻度は低い。そのパラドックスを解明し、パーカー音楽の本質を探りたいという誘惑に駆られた...(平田憲彦) 【本文へ】 |
Swing Low Sweet Spiritual Albert Ayler 「スピリチュアルユニティ」を録音した28歳のアイラ—。「聖者の行進」や「オール・マン・リバー」など米国トラディショナル・ナンバーをベースとし、アイラーのルーツが明確にされている...(大橋 郁) 【本文へ】 |
Nice and Easy Johnny Lytle ヘイズの火の出るようなイントロ、先発リトルのドライブ感満載のソロ。続くティモンズも超高速パッセージ。トリは早吹きグリフィンで、ここまで来ると聴いている方は昇天もの...(松井三思呂) 【本文へ】 |
Cumbia & Jazz Fusion
Charles Mingus 「消火用斧」を振り回し、ピアノの上を跳び越してティゾールに襲いかかったが、代わりに椅子を破壊してしまう。事件の原因はティゾールにあるが、やんわりと説得され自主退団という形でクビになった...(吉田輝之) 【本文へ】 |
連載100回記念
片岡 学 インタビュー 万象堂 Kind of Jazz Night 連載100回を記念して、トランペッター片岡 学さんの2万字スペシャルインタビューを掲載いたします。 1934年兵庫県明石市生まれ。戦後の混乱期に高校生だった片岡さんは、少年ながら夜の神戸三宮でジャズを吹き始めました。2013年12月に79歳になる現在でもステージに立ち、日本がジャズ文化を吸収発展させていく過程を生きてきた同時代性があります。 片岡学さんの視点を通じて日本のジャズ史を垣間見ることが出来ます。80歳を目前にしたベテラントランペッターの物語。是非お楽しみください。 【第1部 少年時代】 【第2部 ジャズでメシを食う】 【第3部 東京から神戸へ】 【第4部 70歳を越えて】 |
Tokyo Jazz Rhapsody 太宰の『メリイクリスマス』や安吾の『堕落論』から醸し出されるブルースな気分。それは銀座ではなく新宿ゴールデン街だと僕は思う。...(平田憲彦) 【本文へ】 |
Fathead David "Fathead" Newman レイ・チャールスを支えたデヴィッド・ファットヘッド・ニューマン。サックスはテキサス・テナーの風味とはいえ、吠えまくるというよりルーズで泥臭く、優しくまろやか...(大橋 郁) 【本文へ】 |
DANCING 古事記 山下洋輔トリオ 『DANCING 古事記』が録音された1969年初夏の早稲田大学は学園紛争が燃え盛って、中核派分派の黒ヘル「反戦連合」が本部と第二学生会館をバリケード封鎖した...(松井三思呂) 【本文へ】 |
番外編:ゴスペルと世俗音楽(1) Amazing Grace Aretha Franklin 仙人は人里離れた地に住み、たまに下界に下りて音楽バーなどに顔を出すが、静かにお酒を飲んでいるだけで音楽のことなんて全く言わない。しかし...(吉田輝之) 【本文へ】 |
Rock Love Jazz これはロックなのか。ジャズなのか。膝が動く、ため息が聞こえる、情熱が迫り心が解き放たれる、ブルース、ビート、スウィング、そして歌声。ともかく、ご機嫌な音楽...(平田憲彦) 【本文へ】 |
Horn & Piano Duo Various Artists デュオとは二人による二つの楽器だけで完結させる形態である。管楽器とピアノによるデュオは、「主と従」の関係にも「主と主」の関係にもなる。漫才風に言えば「掛け合い」である...(大橋 郁) 【本文へ】 |
Three Riverside Albums Art Blakey and the Jazz Messengers アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズのリヴァーサイド3部作と聞いて、たちまち3枚のアルバムが出てくる人は、JM中毒が相当に進行している...(松井三思呂) 【本文へ】 |
番外編:ゴスペルと世俗音楽(2) Precious Memories The Original Five Blindboys Of Mississippi 彼の声には相反する要素が同時存在する。「絶対矛盾的自己同一」という哲学用語が、アーチー・ブランリーを聴いて理解できた。20世紀のアメリカ黒人社会が生んだ人類史上、最強の歌手...(吉田輝之) 【本文へ】 |
Jazz from Japan 『和ジャズ』ではなく『日本人のジャズ』。あれこれと書くよりも、物語の登場人物たちに語ってもらおう。主人公は、夜な夜なバーを飲み歩く男。バーの主人は正体不明の女...(平田憲彦) 【本文へ】 |
【寄稿】 テナーサックス奏者としての菊地成孔への羨望 小島良太 兵庫県加古川市の東播ジャズ倶楽部発行『VOYAGE』の編集長、小島良太氏から原稿が寄せられました。疾走感ある語り口は、取り上げているサックス奏者の投影かもしれません。 【本文へ】 |
Song For My Lady McCoy Tyner 軽快なスイングではなく、ドロっとした独特のピアノ。この時期の日本のジャズ・ピアニストの多くはマッコイ風に弾くことを目指した。誰もがマッコイの魔法にかかっていたのかもしれない...(大橋 郁) 【本文へ】 |
Beauty in Blue Note(前編) Various Artists ジャズの「ジャケ買い」、最大派閥は「美女ジャケ」だ。今回と次回の2回にわたって、リーダー楽器別にブルーノートの「美女ジャケ」を紹介。今回はリーダーが管楽器以外で...(松井三思呂) 【本文へ】 |
番外編:ゴスペルと世俗音楽(3) Live at the Harlem Square Club, 1963 Sam Cooke 「ハーレム・スクエアはゴスペルだ」と断言する評論家やファンが多かった。その根拠がサムのゴスペル唱法だけに準拠しており「それだけなのかな」と釈然としなかった...(吉田輝之) 【本文へ】 |
To My Queen Walt Dickerson ジャズシーンに於いてはメジャーとは言いにくい楽器ヴィブラフォン。しかし、これほど聴くひとを酔わせる楽器もない。音楽とは、空間そのものを指すのだろうかと思わずにいられない...(平田憲彦) 【本文へ】 |
Tete Montoliu Recordando A Line 去った恋人リネに対し「もっと君を大事にしなくてはならなかった」と歌っているのだろうか。タイトルにリネの名を冠する程の悲しさとは思えないくらい、内容は強力にスイング、抜群の出来だ...(大橋 郁) 【本文へ】 |
Beauty in Blue Note(後編) Various Artists ブルーノートのジャケットには素晴らしいものが多く、オリジナル盤を集めているコレクターには絵画を買っている感覚の人も少なくないのでは。選ばれたアルバムは、リード・マイルスの存在も光っている...(松井三思呂) 【本文へ】 |
番外編:ゴスペルと世俗音楽(4) Albert Ayler Ghosts ゴスペルと世俗音楽との違いはキリスト教テーマを歌っているかどうかで区別される。しかし本質的にゴスペルは「シャウト」を行い「聖霊」を呼び込み「魂が救済」される音楽だ。内容がキリスト教(神)に関するものであってもなくても...(吉田輝之) 【本文へ】 |
Live at the Jamboree Andrea Motis どうみても10代の少女であった。共演しているコンボは誰が見てもオッサンである。奇妙な組み合わせのステージで堂々としたボーカルはオリジナリティに満ちている...(平田憲彦) 【本文へ】 |
Alone at Montreux Ray Bryant 予定されていたピーターソンに替わって急な代役、というのは有名な話だが、観衆がどんどんレイの世界に引きずり込まれ、ピーターソンのことは忘れて魅了され、熱狂している様子が伝わってくる...(大橋 郁) 【本文へ】 |
Black Market Weather Report 1980年の大阪フェスティバルホールで「バードランド」のイントロが始まった瞬間は忘れられない。2回にわたりウェザー・リポートを掘り下げてみたい。今回はジャコ以前...(松井三思呂) 【本文へ】 |
When I Was At The Aso-Mountain
Elvin Jones introduces Takehisa Tanaka テーマのあと、ベースの短いソロ、ビアノが始まり数秒たって「ゾワっ」ときた。顔をスピーカーの方に向けると、マスターが勝ち誇ったようにCDを目の前に突きつけてきた...(吉田輝之) 【本文へ】 |
Debussiana Horacio Icasto アルゼンチン生まれのスペイン人ピアニスト、オラシオ・イカスト。ドビュッシーやラヴェル、プロコフィエフの楽曲が、素晴らしいジャズとして生まれ変わっている...(平田憲彦) 【本文へ】 |
Dynasty Jackie McLean ルーツを見つめ、異文化に敬意を払い、受け入れてきたジャッキーとルネ・マクリーン親子によるひとつの到達点。かなり激しく、爆発的に強力な演奏だ...(大橋 郁) 【本文へ】 |
Heavy Weather Weather Report ザヴィヌルのポップ感覚、ショーターのジャズ・スピリットに溢れアヴァンギャルドとの綱引きという構図から、バンドは宇宙人ジャコの持つ独特のリズム感覚で三位一体の変化を遂げた...(松井三思呂) 【本文へ】 |
Alone, Alone and Alone
Terumasa Hino 「ヒノテル」もしくは「日野皓正」と呼んできた。僕の5歳前後の年齢のジャズファンは無意識のうちにかなり年上の日野さんを「同世代」と勝手に思い込んでいた...(吉田輝之) 【本文へ】 |
Jazz Meet The Beatles Various Artists レゲエ、ロック、クラシックなどと融合しながら独自の世界観を拡張していくジャズの生命力こそ、強く惹かれる要素。今回もジャンルを超えるジャズを取り上げたい。ビートルズである...(平田憲彦) 【本文へ】 |
Summertime Hideko Okiyama ジャズ・ヴォーカリストとして捉えるのは間違っているのかもしれない。恐喝未遂、精神病院入退院、自殺未遂を何度も繰り返すなど、周りから迷惑がられたという。打算のない純粋な人だったのではないか...(大橋 郁) 【本文へ】 |
TOKI Hidefumi Toki 初リーダー作で完成形を提示しながら、現在まで守りに入ることなく新しいものを吸収し、音楽家として進化し続けている...(松井三思呂) 【本文へ】 |
Solo Famous Melodies Takeshi Shibuya 「あるレコードを探しているんだよ」という話を聞いた。渋谷毅のソロ『渋やん』だ。1982年の西荻窪アケタの店での「本番前のあき時間」でのソロ演奏をおさめたもの...(吉田輝之) 【本文へ】 |
A Boy Named Charlie Brown Vince Guaraldi チャーリー・ブラウンがうんざりし、ライナスとルーシーが走り回る。寝そべるスヌーピーをからかうウッドストック。愛らしい彼らを支えてきたのはジャズだった...(平田憲彦) 【本文へ】 |
Interview in Osaka Japan 2015 Andrea Motis & Joan Chamorro 来日インタビュー アンドレア・モティス & ジョアン・チャモロ スペイン、バルセロナのジャズ・グループ、アンドレア・モティス & ジョアン・チャモロ・クインテットが初来日し、スコット・ハミルトンとツアーを行いました。大阪でのインタビュー。お楽しみください。 【本文へ】 |
Misty Takehiro Honda with Mama. T. 1972年、福生の横田基地。一聴してゴスペルやブルースルーツの黒人フィーリング満載の歌声。本田とママ T.のスイング感、そして「日本の中のアメリカ」...(大橋 郁) 【本文へ】 |
Heart Bop Franco Ambrosetti 「ハードバップ」ではなく『ハートバップ』というタイトルがイカしている。クセモノ達が微妙なバランスで結束し、熱血ハードバップを奏でた...(松井三思呂) 【本文へ】 |
Nothin' But Coltrane
Tomoki Takahashi スタイルはコルトレーンの影響を受けていても演奏者の持ち味は自然と出てくるんじゃないですか、と軽く言ったところ、それから3時間に亘る大激論になってしまった...(吉田輝之) 【本文へ】 |
Silence in Jazz Various Artists 音楽に内在する『覚醒』と『鎮静』を考えれば、ダンスミュージックは『覚醒』という側面である。今回は、普段あまり取り上げられることの少ない『鎮静』としてのジャズを...(平田憲彦) 【本文へ】 |
Road Song Wes Montgomery ダイナミックで、ブルージーかつアーシー。クリード・テイラーは、ウェスの荒々しいギターを殺さないように、オーケストラという衣でまとって新しい面を引き出した...(大橋 郁) 【本文へ】 |
Enja Selection Vol.2 Various Artists ジャズ喫茶体験からゲットした「エンヤと言えば、これでしょう!」という作品をご紹介。まず最初にエンヤで手に入れた思い出深いアルバム、トミフラの『エクリプソ』から...(松井三思呂) 【本文へ】 |
Go Power
Illinois Jacquet 冒頭の「ON A CLEAR DAY」を聴き、昔日の日々を思い出したら外に出よう。「ある晴れた日に、顔を上げて見回してごらん、きっと本当の自分がわかるから。」...(吉田輝之) 【本文へ】 |
...Until the Sun Comes Up Atsuko Hashimoto オルガンはレジェンドのソウルを継ぎつつ、湯加減絶妙のお風呂みたいな心地よさ。ソウル、ブルース、ファンクが溶け合ったグルーヴを生み出す...(平田憲彦) 【本文へ】 |
Kelly Blue Winton Kelly ウィントンがぶっ飛び過ぎて、他のミュージシャンが「ケリー・ブルー」を演奏したら丸コピーになってしまうか、これを超える演奏をしたとしたら、もう「ケリー・ブルー」では無くなってしまう...(大橋 郁) 【本文へ】 |
Enja Selection Vol.3 Various Artists ミュンヘンの「ドミシル」で録音された『ジュリアン』。続いて『トゥエルフ・アンド・ピングリー』。タイトルが洒落ているダスコ・ゴイコヴィッチの『スウィンギン・マケドニア』...(松井三思呂) 【本文へ】 |
Coltrane at Newport John Coltrane 「犬に咬まれても、蜂に刺されても、悲しくても、お気に入りを思い出せば、つらい気持ちもへっちゃらだよ」「全ての山に登れ、全ての道を歩き、全ての虹を渡れ。自分の夢を見つけるまで」...(吉田輝之) 【本文へ】 |
The Antidote Ronny Jordan 緩いビートに乗せ意味不明のコトバの連射、暗闇で踊り狂う影。ビリヤードとタバコ、タイトなワンピースで厚化粧の女たち。ソウルとファンクとヒップホップがジャズと結びついた...(平田憲彦) 【本文へ】 |
In Person Bobby Timmons 小さな子供が父親に連れられて動物園を訪れ、「あれは何?」「あの象が欲しい」などと質問を投げ、父親は息子が分別のつくように育つようにと努力をして成長を願う...(大橋 郁) 【本文へ】 |
Jazz Daimyo Original Sound Track テンポの良さが筒井&山下コンビのドタバタ感覚と相まって、一級品のスラップスティック・ミュージカルに。『チョンマゲ頭を叩いてみればニューオリンズの音がする...(松井三思呂) 【本文へ】 |
Little Girl Blue Nina Simone ラジカセにタイマーをかけて録音、テープを繰り返し聴いていたある日、ニーナ・シモンがとりあげられた。かかった曲は「Little Girl Blue」と「I Loves You、Porgy」...(吉田輝之) 【本文へ】 |
Callin' The Blues Tiny Grimes 自分のクインテットにチャーリー・パーカーが参加したことでも知られるギタリスト、タイニー・グライムス。世界初のロックンロールコンサートにもエントリーされていたのだ...(平田憲彦) 【本文へ】 |
MARI NAKAMOTO III Mari Nakamoto まさに『縁は異なもの(What A Difference A Day Made)』。レコードとの出会いは、年齢、精神状態、体調など様々な要素が絡み合い、自分だけの名盤が生まれる...(大橋 郁) 【本文へ】 |
Minami Yasuda(Part 1) Minami Yasuda 決定的に他のシンガーと違っていた点、それは、巧く歌おうとか、正しく聴衆に伝えようとか、そんなことに全く無頓着であったことだ。ジャズシンガー安田 南に焦点を当てたい...(松井三思呂) 【本文へ】 |
Alfie Sonny Rollins ギリシャや東南アジアの船員が闊歩していた三宮から元町に続く国鉄の高架下、外人バーが多く危険な南京町、地下のジャズ喫茶に向かう雑居ビルの階段風景が目に浮かんでくるのだ...(吉田輝之) 【本文へ】 |
Spotlight On Lucille B.B. King ブルースフィーリングという音楽的要素は、ジャズの歴史を貫通して今も息づいている。BBが残した膨大なアルバムから、ジャズファンに聴いてもらいたい1枚を選んだ...(平田憲彦) 【本文へ】 |
North Sea Highlights Intrioduction 高い実力の割にはあまり知られていないイントリオダクション。オランダの白人ピアニスト、ハリー・ハッペルを中心としたピアノ・トリオ。欧州の一地域で限定された人気のようだ...(大橋 郁) 【本文へ】 |
Minami Yasuda(Part 2) Minami Yasuda 約2万人の観客と凄まじい混乱のなか、啖呵を切ったことで、安田南伝説が生まれた、『第3回全日本フォークジャンボリー』。クランクイン3日目で失踪した『天使の恍惚』。さらに...(松井三思呂) 【本文へ】 |
This Is Buck Hill Buck Hill 豪快な迫力の演奏もするが、モダンなレスター・ヤングといった趣。暑苦しい表情でテナー・サックスを吹いている男。バック・ヒルというワシントンD.Cの...(吉田輝之) 【本文へ】 |
El Corazon Don Cherry, Ed Blackwell 演奏者は2人だけだが楽器は多種多様。世界中の祝祭や子守唄が最小限の音で溶けあったかようなサウンド。まるで、地球が音楽を奏でているかのような...(平田憲彦) 【本文へ】 |
Live! in Tokyo Bobby Enriquez アメリカの古い小曲、ラテン風ソロ、バロックの引用。幅広い音楽から吸収し音楽的教養に溢れた人だ。世間が彼に求めたのはニックネームとなった「ワイルドマン」であった...(大橋 郁) 【本文へ】 |
Minami Yasuda(Part 3) Minami Yasuda 聴きどころは、南が日本語詞で歌う「モリタート」。劇団黒テントの芝居『阿部定の犬』のテーマ曲。公式音源から1曲を選べと言われれば、この曲を。佐藤信の詞が秀逸、歌声もチャーミングだ...(松井三思呂) 【本文へ】 |
Moody Marilyn Moore 1939年6月、カリフォルニアの少女から手紙が届いた。ビリーは返事を書き、後もやりとりは続いた。ビリーからは少なくとも30通以上の手紙が送られたという。少女の名前はマリリン・ムーア...(吉田輝之) 【本文へ】 |
Nefertiti Miles Davis 一度だけマイルスの来日ライブを見た。東京よみうりランドでの『ライブ・アンダー・ザ・スカイ1988』。ほとんどトランペットを吹かなかった。なんだか狐につままれたようなライブだった...(平田憲彦) 【本文へ】 |