書海放浪記
風と砂利道
26歳、世界放浪紀行
平田憲彦
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1992年4月22日(水)/ロンドン
11時55分、ロンドン、ユーストン駅に着く。『地球の歩き方』に載っていたホテルが、どうやらユーストンから近くで、しかも18ポンドと安いので地図を片手に探す。実際は17.5ポンドだった。幸い空いていたので即決、部屋を取る。日本を出てから泊まったホテルの中で一番まともで、しかもきれいだ。しかしこれでも4000円以上する。それでもよかったと思う。ほとんどのホテルが20〜30ポンドなので、ラッキーだ。大英博物館、ソーホーなどへも歩いて行けるし、場所もいい。
1階のカフェで昼食をとってからソーホーまでぶらつく。やはりロンドンは都会だ。人も車もビルも店も、何もかも、多く揃っている。リヴァプールとはかなり違っている。ソーホーは歓楽街の中心地とあって盛んな雰囲気。そしていかがわしい通りもある。アテネで会った学生が入って行ってボラれたというピーピングストリートもあった。
クラブやライブハウスも多く、巨大な書店もある。東京の『ぴあ』のような雑誌も3種あり、1冊買ってみたが、イベントが連日盛りだくさんだ。まったく東京のようだ。ということは、泊まっているホテルは新宿や渋谷にあるようなもの、といえる。
買った情報誌は『CITY LIMITS』で、かつてはネヴィル・ブロディが表紙をデザインしていた雑誌だ。26日と28日にどうしても見たいライブを見つけた。
もうひとつ、書店の入り口にラッセル・ミルズの個展ポスターが貼っていて、これが30日。見たい。しかし30日までロンドンにいると宿泊費がかなりかさんでしまう。まあ、なんとかなるか。
とりあえず、今日からロンドンである。
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